
給湯省エネ2026事業は、家庭のエネルギー消費の中でも大きな割合を占める「給湯」に着目し、高効率な給湯機器への交換を支援する国の補助制度です。お風呂・キッチン・洗面など、毎日使うお湯のエネルギーを効率化することで、光熱費の削減とCO₂排出削減を同時に実現します。
給湯器は10~15年で交換時期を迎える設備です。ちょうど交換を検討している方にとって、補助金を活用できる今は大きなチャンスといえます。
本事業では、一定の省エネ性能を満たす以下の3つの高効率給湯機器が対象となります。
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)とは
ヒートポンプ給湯機、いわゆる「エコキュート」は、空気中の熱を利用して効率よくお湯をつくる電気給湯機です。ガスや電気ヒーターのように直接加熱するのではなく、ヒートポンプの原理を用いて、少ない電気エネルギーで大きな熱エネルギーを生み出します。
ヒートポンプの仕組み

エコキュートは、エアコンと同じ「冷媒の圧縮・膨張サイクル」を活用しています。
① 空気中の熱を冷媒に取り込む
② 圧縮して高温化
③ 熱交換器で水を温める
④ お湯を貯湯タンクに蓄える
という流れでお湯をつくります。
つまり、電気は“熱をつくる”のではなく、“熱を移動させる”ために使われるため、非常に高いエネルギー効率を実現します。
つくられたお湯は貯湯タンクに蓄えられ、必要なときに安定して供給されます。夜間電力を活用したり、太陽光発電の余剰電力を利用することで、さらに光熱費を抑えることが可能です。
2026年事業における性能要件
給湯省エネ2026事業の補助対象となるエコキュートは、単に設置すればよいわけではありません。一定の省エネ性能を満たしていることが条件です。
対象となるのは、
・省エネ法トップランナー制度において「2025年度目標基準値以上」の性能を備えた機種
・インターネット接続が可能
・翌日の天気予報や日射量予報と連動し、昼間に沸き上げをシフトできる機能を有するもの
これにより、電力需要の最適化や再生可能エネルギーの活用が進み、国全体のカーボンニュートラルにも貢献します。
なお、一部機種では「台所リモコン」や「無線LANアダプター」を追加設置することで、性能要件を満たす場合もあります。
2025年度目標基準値とは
エコキュートには、世帯人数・地域(一般地/寒冷地)・貯湯容量などに応じた区分があります。
2025年度 目標基準値(ヒートポンプ給湯機/エコキュート)
| 区分 | 想定世帯 | 貯湯缶数 | 貯湯容量 | 地域区分 | 2025年度目標基準値 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 少人数 | ─ | ─ | 一般地 | 3.0 |
| B | 少人数 | ─ | ─ | 寒冷地 | 2.7 |
| C | 標準 | 一缶 | 320L未満 | 一般地 | 3.1 |
| D | 標準 | 一缶 | 320L未満 | 寒冷地 | 2.7 |
| E | 標準 | 一缶 | 320L以上550L未満 | 一般地 | 3.5 |
| F | 標準 | 一缶 | 320L以上550L未満 | 寒冷地 | 2.9 |
| G | 標準 | 一缶 | 550L以上 | 一般地 | 3.2 |
| H | 標準 | 一缶 | 550L以上 | 寒冷地 | 2.7 |
| I | 多人数 | 多缶 | ─ | 一般地 | 3.0 |
| J | 多人数 | 多缶 | ─ | 寒冷地 | 2.7 |
※目標基準値は「年間給湯保温効率」または「年間給湯効率」を示します。
※寒冷地仕様は地域条件に応じた機種選定が必要です。
おひさまエコキュートとは
「おひさまエコキュート」は、太陽光発電の余剰電力を活用するタイプのエコキュートです。
昼間に発電した電気でお湯を沸かすことで、
✔ 光熱費のさらなる削減
✔ 売電より自家消費を優先
✔ 電力の地産地消
を実現します。
電力会社によっては専用プランが用意されている場合もあり、日本全体の電力需要最適化にも寄与する仕組みです。
なお、おひさまエコキュートは、2025年度目標基準値を満たしていない機種でも補助対象となる場合があります。
補助額について
● 基本補助額
7万円/台
さらに、より高性能な機種には加算補助があります。
● 性能加算要件
2025年度目標基準値+0.2以上
かつ、基本機種よりCO₂排出量が5%以上少ないもの
● 加算額
3万円/台
つまり、条件を満たせば合計10万円/台の補助が受けられる可能性があります。
エコキュート導入のメリット
✔ 電気代削減
✔ CO₂排出量削減
✔ 災害時の非常用水として活用可能
✔ 太陽光との相性が抜群
✔ 夜間電力活用でランニングコスト抑制
給湯は家庭エネルギー消費の約3割を占めるとも言われています。その部分を高効率化することは、家計にも環境にも大きな効果があります。
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)は、空気の熱を活用する高効率な給湯システムです。給湯省エネ2026事業を活用すれば、7万円~最大10万円の補助を受けながら導入できます。
給湯器の交換時期が近い方、電気代を見直したい方、太陽光発電を活用したい方にとって、今が最も賢いタイミングです。
予算には限りがありますので、早めのご検討をおすすめします。
























