養生不足はリフォームトラブルの原因に。着工前に確認したい床・壁・搬入経路の保護
リフォーム後に、
「工事をしていない廊下へ傷がついていた」
「解体時のホコリが別の部屋まで広がっていた」
「資材を運んだ際に、玄関の壁紙が破れていた」
といった問題が見つかることがあります。
リフォームでは、古い設備を撤去し、新しい商品や資材を室内へ運び込みます。
その際、工事箇所以外の床や壁、建具、家具などを守るために行うのが「養生」です。
特に、既存の内装を残して一部だけを改修する工事では、施工箇所の仕上がりだけでなく、残す部分を傷つけないための準備が重要です。
この記事では、リフォーム工事で養生が必要となる場所や、保護不足によって起こりやすいトラブル、業者へ確認したい7つの項目をご紹介します。
養生は何のために行う?
養生とは、床や壁などをシートやボードで覆い、工事中の傷や汚れを防ぐための作業です。
主な目的は次の3つです。
資材や工具による傷を防ぐ
・リフォーム工事では、重い設備や長い部材、工具箱などを室内へ運びます。
・搬入中に壁へ接触したり、工具を床へ置いたりすると、既存部分に傷やへこみが生じることがあります。
・傷が付きやすい場所をあらかじめ確認し、必要な強度の養生材で保護します。
ホコリや汚れが生活空間へ広がるのを抑える
・解体、木材加工、タイル撤去などでは、細かなホコリが発生します。
・工事場所と生活空間を区切り、家具や家電を保護することで、ホコリの影響を抑えます。
ただし、養生を行ってもホコリを完全に防げるとは限りません。
住みながら工事を行う場合は、移動できるものを別室へ移し、工事期間中の生活方法も相談しましょう。
安全な搬入・作業環境をつくる
養生には傷や汚れを防ぐだけでなく、作業場所を整理し、安全に資材を運ぶ役割もあります。
一方で、養生材がめくれたり滑ったりすると危険なため、床の材質や通行量に合った設置が必要です。
養生が必要になりやすい場所
リフォームでは、施工場所だけでなく、工事に関係する周辺部分も保護します。
玄関と上がり框
商品や工具が最初に通る場所です。
金属部材や台車が接触しやすいため、床面だけでなく段差部分も確認します。
廊下と階段
大型商品を運ぶ際、壁や手すり、天井へ接触する可能性があります。
狭い廊下や曲がり角では、床だけでなく壁の角にも保護が必要です。
工事を行わない部屋の床
資材の仮置きや職人の通行によって、工事箇所以外の床にも負担がかかります。
通路として使用する場所や資材置き場を事前に決めておきましょう。
家具や家電
移動できない家具や家電が工事場所の近くにある場合は、シートなどで保護します。
精密機器や貴重品は、できる限り別の場所へ移動する方が安心です。
マンションの共用部分
エレベーターや共用廊下などは、多くの方が利用します。
管理会社の指示に従い、必要な範囲を保護するとともに、通行の妨げにならないよう注意します。
養生不足で起こりやすい5つの事例
事例1:新しい設備を運ぶ際に柱へ傷がついた
大型の洗面化粧台を搬入中、廊下の角へ接触して壁紙と柱が傷ついたケースです。
床だけを保護し、搬入物が接触しやすい壁の角まで確認していなかったことが原因です。
事例2:資材置き場の床がへこんだ
重い設備や工具を同じ場所へ長時間置いたことで、床にへこみや擦り傷が残ったケースです。
人が通るための簡易的な養生では、重量物から床を十分に守れない場合があります。
資材の重量や置き方に応じた保護が必要です。
事例3:解体した部屋のホコリが寝室へ入った
工事場所の扉を閉めて作業していましたが、隙間からホコリが移動し、寝室の家具や寝具へ付着したケースです。
ホコリが多く発生する工程では、扉だけでなくシートなどで区画する方法を検討します。
事例4:養生材がずれて床が露出していた
工事中に養生ボードがずれ、露出した床の上を台車や職人が通行していたケースです。
養生は一度設置すれば終わりではありません。
作業中や作業終了後に、破れ・ずれ・めくれがないか点検する必要があります。
事例5:テープの跡が既存床に残った
養生を固定していたテープを長期間貼り続けたことで、床へ粘着剤が残ったケースです。
専用の養生テープであっても、既存材の状態、貼り付け期間、温度などによって影響が出る可能性があります。
テープを貼る場所と期間にも配慮が必要です。
養生不足が起きる主な原因
現地調査で搬入経路を確認していない
商品が設置場所へ入るかだけを確認し、玄関から施工場所までの壁や床を確認していない場合があります。
搬入物の大きさや重さ、廊下の幅、曲がり角、階段などを着工前に確認することが大切です。
施工担当者への情報共有が不足している
営業担当者が把握している家具や搬入経路の情報が、現場責任者や職人へ伝わっていないと、必要な養生を準備できない場合があります。
工事前の現場確認や施工担当者への共有体制も重要です。
短時間の工事だからと簡略化している
レンジフードやトイレなどの交換工事でも、商品や工具の搬入は必要です。
工事時間が短くても、床や壁へ傷が付く可能性はあります。
作業時間ではなく、搬入内容と現場状況に合わせて保護方法を決める必要があります。
着工前に確認したい7つの項目
1.どの範囲を養生するのか
玄関、廊下、階段、施工場所、資材置き場など、保護する範囲を確認します。
口頭だけで分かりにくい場合は、現地で搬入経路を一緒に確認してもらいましょう。
2.床にはどのような養生材を使用するのか
シートだけを使用するのか、硬い養生ボードも敷くのかを確認します。
工事内容や資材の重量によって、必要な保護方法は異なります。
特定の資材を指定するよりも、床材や作業内容に適した方法を説明してもらうことが大切です。
3.壁や柱の角も保護するのか
大型設備を搬入する場合は、床だけでなく、曲がり角やドア枠、柱の出隅なども確認します。
接触しやすい場所には、必要に応じてコーナー材やボードを使用します。
4.ホコリが出る工程をどのように区切るのか
解体や切断作業を伴う場合は、工事場所と生活空間を区切る方法を聞いておきましょう。
換気方法、工事中の扉の開閉、エアコンの使用可否なども確認すると安心です。
5.動かせない家具をどのように保護するのか
大型家具や家電が移動できない場合は、その場でカバーできるか相談します。
パソコン、テレビ、音響機器などは、可能であれば工事場所から離しておきましょう。
6.工事前の傷を誰が確認するのか
搬入経路に既存の傷や汚れがある場合は、施工会社と一緒に確認しておくと安心です。
施主様側でも、日付が分かる状態で写真を残しておきましょう。
7.毎日の清掃と養生補修を行うのか
複数日にわたる工事では、養生材の上へホコリや廃材がたまります。
作業後の清掃や、養生材のずれ・破れを誰が確認するのか聞いておきましょう。
見積書の「養生費」はどう確認する?
見積書では、養生に関する費用が次のような名称で記載されることがあります。
- ■ 養生費
- ■ 仮設工事費
- ■ 現場管理費
- ■ 搬入・搬出費
- ■ 諸経費
- ■ 施工費に含む
養生費が別項目になっていないからといって、養生を行わないとは限りません。
反対に、養生費が記載されていても、具体的な範囲が分からなければ判断できません。
「玄関から施工場所まで保護されるか」「家具や壁の角も対象になるか」など、作業内容を確認しましょう。
住みながらのリフォームで準備しておきたいこと
住みながら工事を行う場合は、施工会社の養生だけに頼らず、施主様側でも準備をしておくと安心です。
- ■ 貴重品や壊れやすいものを移動する
- ■ 衣類や寝具を収納する
- ■ 使用しない部屋の扉を閉める
- ■ 精密機器を工事場所から離す
- ■ 工事中に使用できない設備を確認する
- ■ ペットが工事場所へ入らないようにする
- ■ 工事期間中の生活動線を決める
工事内容によっては、水や電気を一時的に止める場合があります。
養生方法と併せて、生活への影響も事前に確認しておきましょう。
マンション工事では管理規約を確認する
マンションでは、施工会社が自由に養生範囲を決められない場合があります。
管理会社や管理組合から、次のような指定を受けることがあります。
- ■ エレベーター内の全面養生
- ■ 廊下の養生範囲
- ■ 養生材の固定方法
- ■ 資材搬入の時間帯
- ■ 共用部分の清掃
- ■ 養生の設置・撤去日
- ■ 工事案内の掲示
申請期限が設けられていることもあるため、早めに施工会社へ管理規約を共有しましょう。
北九州で丁寧な養生を行うリフォーム会社を選ぶために
養生は工事完了後に撤去されるため、完成写真には残りません。
しかし、既存の住まいを傷や汚れから守り、安全に施工するための大切な工程です。
北九州でリフォーム会社を選ぶ際は、見積金額や商品価格だけでなく、現地調査で搬入経路を確認しているか、床・壁・家具をどのように保護するかも確認しましょう。
トラストホームでは、工事内容と現場の状況に合わせ、施工場所だけでなく搬入経路や周辺部分にも配慮して工事を進めます。
北九州でキッチン、浴室、トイレ、洗面所などのリフォームをご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
現在の住まいを大切に扱いながら、工事後も安心してお過ごしいただける施工を心がけています。


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